トム・ヨークの『ANIMA』から1曲目の『Traffic』。ぽつぽつと意味のない言葉の羅列に見えて、息の詰まるような閉塞感を覚える政治的な歌詞…あ、いつものトム・ヨークですね。なるほど。
Traffic/ Thom Yorke
Written By Thom Yorke & Nigel Godrich
大人しく従って
どん底で
何者でもない
何者でもない
いいことじゃない
間違ってる
鏡
スポンジ
けれど君は自由だ
カネはいくらだ?
リッチなゾンビのパーティ
ストローで吸入する
リッチなゾンビのパーティだ
犯罪はカネになる 彼女は留まる
ケンジントン&チェルシーに
そして君は償わなければいけない
償わなければいけない 僕に
息ができない
息ができないぞ
水がない
水がないぞ
点滴注射
フォアグラ
レンガの壁
レンガの壁だ
けれど君は自由だ
カネはいくらだ?
リッチなゾンビのパーティ
ストローで吸入する
リッチなゾンビのパーティだ
犯罪はカネになる 彼女は留まる
ケンジントン・アンド・チェルシーに
そして君は償わなければいけない
償わなければいけない 僕に
鏡、スポンジ…どちらも実体がなかったり、中身がスカスカなものの比喩としても聞こえます。
リッチなゾンビのパーティ…カネはあるけど実質死んでるような奴らの空疎なお祭り、というイメージかなと。
ストローで吸入…「吸い込む」でもよかったのですが、退廃的そうなパーティでストローで吸い込むものと言ったらドラッグくらいしかないでしょう。
ケンジントン&チェルシー…ロンドンの高級住宅地。王立区なので「彼女」はエリザベス女王かと思いましたが、女王は東隣のバッキンガム宮殿に住んでいるのでちょっと違いますね。どちらにせよ「彼女」は「犯罪がカネになる」からここにいられる、ということでしょう。
息ができない/水がない/点滴注射/フォアグラ/レンガの壁…ギリギリ死なない程度に搾取されて生かされている感じ。
けれど君は自由…これだけ搾取的な描写をしておきながら「君は自由」。皮肉です。まあ、「人間らしい生活からすらも自由」という意味では自由かもしれません。
Traffic/ Thom Yorke
Written By Thom Yorke & Nigel Godrich
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Submerged
Nobody
Nobody
It's not good
It's not right
A mirror
A sponge
But you're free
Show me the money
Party with a rich zombie
Suck it in through a straw
Party with a rich zombie
Crime pays, she stays
In Kensington and Chelsea
And you have to make amends
To make amends to me
I can't breathe
I can't breathe
There's no water
There's no water
A drip feed
Foie gras
A brick wall
A brick wall
But you're free
Show me the money
Party with a rich zombie
Suck it in through a straw
Party with a rich zombie
Yeah, crime pays, she stays
In Kensington and Chelsea
And you have to make amends
To make amends to me
- アーティスト:Thom Yorke,トム・ヨーク
- 発売日: 2019/07/19
- メディア: CD