やめた話だけど、「やめました、わーい」くらいのノリです。
大前提:ソシャゲが苦手すぎる
私は基本的にソシャゲがダメ。どのくらいダメかというと、以前に有名どころのソシャゲをあらかたインストールしてみて、ギャッとなって即座に全部アンインストールしたくらいダメ。
何がダメかというと、一にも二にもビジュアル面。視覚優位な人間なもので。
スマホ用に最適化したのか、やたらビカビカした彩色。ごちゃついてゴテゴテの時代遅れのUI。日本のウェブサイトのダメな例みたいな情報過多の画面・バナー類。本当に本当に本当に苦手。
日本産でも落とし切り/買い切りのスマホゲーはすっきりしたUIやシステムのものが多いので、ソシャゲのこの傾向は謎。人気のソシャゲはある程度古いせいも多少あるかもしれない。
「有名どころのソシャゲをあらかたインストール」と書いたが、『Fate/Grand Order』に至ってはインストールにすらたどり着かなかった。なぜなら絵柄がバラバラだから。他にも、アイコンやメインビジュアルのイラストレーターと、ゲーム内でのイラストレーターの画力に違いがあるやつも苦手。だってメインビジュアルに惹かれたのにゲーム内ではその画力にお目にかかれないとか、嘘つきもいいとこじゃない。
ちなみに某ソシャゲに好きなキャラがコラボで実装された時も、そのキャラが出たら3日と続かなかったくらいダメ。キャラでビジュアル面の苦手な点は帳消しにならないことが分かる。
ビジュアル面以外では、ゲームとしてあまり面白くない割に(個人の感想です)、すべての導線がガチャなどの課金につながっていて「課金しないとプレイに制限がかかる」のもストレス。そりゃFree-to-playモデルだから当然なんだけど、だったら最初から金払ってゲームするわ。なので買い切りタイプの有料スマホゲーはやるし、追加コンテンツ購入も割とする。
とまあ、とにかくダメ。しかもダメになるステップがかなり最初の方(ビジュアル面)にある。なので多くのソシャゲは私にとって「やる前からすでに終わってるもの」だ。抵抗感だけがあり、期待値が端から低い。
だから、『NieR Re[in]carnation(以下『リィンカネ』)』のプレイ歴が約半年続いたのは、私としては奇跡なわけで。ソシャゲとしては私史上一番長く続いた。ハーフアニバーサリーとはこのことだったのか。
※ちなみに「ハーフアニバーサリー」は和製英語で、英語版では"Half year anniversary"となっている
他に一定期間続いたのは『勇者のくせにこなまいきだ DASH!』くらい。それも何ヶ月か。あとはミリタリージャンルの勉強のために『BLACK COMMAND』をちょっと。どちらも今はサ終している。南無。
※ソシャゲの定義がもはや難しいので、ソーシャル要素は問わず「ガチャとイベントがあってリセマラとかするタイプのスマホでやるゲーム」くらいの意味で使ってる。ところでソシャゲってMMORPGに近いよね。
『リィンカネ』のいいところ
まず第一に私がソシャゲを大の苦手とする理由の「ビジュアル面がダメ」をクリアしている。UIがうるさくない。大安売り感がない。即アンインストールしなくていい。すごいぞ。
NieRシリーズっぽさのある、全体的に沈んだ色彩設計が最高。メインキャラデザや背景美術、BGMはNieRシリーズそのもの(スタッフも同じ)。
【NieRシリーズ11周年記念!】
— NieR Re[in]carnation (@NieR_Rein) April 22, 2021
本日はNieRシリーズ誕生から11周年& #ニーアレプリカント ver.1.22の発売日!これを祝し、コンセプトアーティスト 幸田和磨さん( @Lownine )より、歴代主人公3人が集結した記念イラストをお届け!今後ともNieRシリーズをよろしくお願いいたします! pic.twitter.com/q71LAVc3Pl
BGMは繊細さがあっていい。おすすめ。
3Dモデルも綺麗……な割に鑑賞モードがない。実装予定らしいが。
コンセプトアート
【コンセプトアート紹介】
— NieR Re[in]carnation (@NieR_Rein) January 16, 2021
幸田和磨氏( @Lownine )による『檻(ケージ)』のコンセプトアートを公開!#リィンカネ #NieR #ニーア #リィンカネの世界 pic.twitter.com/wqlmvw5lYR
背景
【バトルフィールド紹介】
— NieR Re[in]carnation (@NieR_Rein) September 13, 2020
ゲーム内で登場する3Dバトルフィールドのイメージを公開!
『荒野』#リィンカネ #NieR #ニーア #リィンカネの世界 pic.twitter.com/LPY7vqSFr0
公式Twitterでは、シリーズ初心者に向けて『ドラッグ オン ドラグーン』からかいつまんで解説してたりするのは丁寧でよかった。聞いてるか、ちょっと前のアトラス 。
シリーズ設定ツイート
【NieRの世界① - 西暦2003年】
— NieR Re[in]carnation (@NieR_Rein) May 23, 2021
新宿に突如白い巨人と赤い竜が出現。また魔素と呼ばれる未知の粒子により、謎の奇病が新宿に流行。#NieR年表 pic.twitter.com/a4LckG0LnY
ゲームシステムまわりは、戦闘や武器などの設定がオートで楽なところが多い。ただ戦闘がオートでいいのは、やる意味があるのかこれ……? となってくるが。
『リィンカネ』のダメなとこ
色々ありますが、まずイベントが多すぎ、かつキャラや武器取得のコストが高くて、プレイしてると疲弊するところ。疲れるんだったらそれはもう娯楽じゃない。
それから肝心のストーリーがダメ。ビジュアルも音楽もNieR、でも一番の「NieRっぽさ」って理不尽なエモストーリーなのでは……。
『リィンカネ』のストーリーはとにかく虚無。「つまらない」とかではなく「虚無」。
公式Twitterのストーリーツイート
【Twitter限定ストーリー①START】
— NieR Re[in]carnation (@NieR_Rein) August 8, 2021
フレンリーゼが酒場にいると、男が来て「王国の機械兵を殺してほしい」と頼む。
王国に逆らうフレンリーゼの評判を聞いて来たようだ。男は機械兵を殺したいが、生身では到底かなわないと戦力を求めているらしい。
〈前: https://t.co/tiwTfxcNig 〉
— NieR Re[in]carnation (@NieR_Rein) August 10, 2021
フレンリーゼが理由を問うと、男は自らの罪を告白しはじめる。『王国』の科学者だった男は実験のために娘を機械兵にした。今は後悔し、不死となった娘を眠らせてやりたいらしい。王国の手先ならばフレンリーゼが憎むべき仇でもあるが……
〈前 https://t.co/G1YX1fPht5〉
— NieR Re[in]carnation (@NieR_Rein) August 12, 2021
「終わったら罪を償え」というフレンリーゼの出した条件を男は承諾した。翌日、フレンリーゼは激闘の末に機械兵となった娘を破壊。すると男が突然、娘の残骸に駆け寄り、何かを始める。訝しむ彼女の目に映ったものは……
〈前 https://t.co/BDhQgMCLiM 〉
— NieR Re[in]carnation (@NieR_Rein) August 14, 2021
彼女の問いかけに、男は壊れた笑顔で「娘が遺した戦闘データだよ……なぁ、このデータで機械兵を大量生産すれば、俺の娘は永遠に生きられる……だろう?」と涙を浮かべる。
「ああ……」と答えたフレンリーゼは、そのまままっすぐに剣を振り下ろした。
END pic.twitter.com/u2A8pAbLkL
公式のツイートに対して、ユーザー投票によって展開が決まるストーリー。これを読んでもらえば感じはつかめると思う。淡々とした筆致なのはいいとして、あまりにもヤマもオチもなく予定調和的で……予定調和(王道)というのはエモいからそれでも面白いんであって、淡々とした予定調和って単なるメモ書きみたいでつまんないです。
というか、これはまだ面白い方だった。オチも一応あった。うん。ゲーム本編ではこれよりヤマなしオチなしイミなし虚無だと思ってほしい。
もともと『リィンカネ』の主なストーリー(notメインストーリー)は「ウェポンストーリー」をベースにしたもののよう。「ウェポンストーリー」は武器に付随している短いお話(大体後味が悪い)で、淡々とした悲惨な展開が多いように思う。
ただ、「淡々とした筆致」と「虚無」は似て非なるもの。ゲームとしてつまらなくても、ストーリーに引きがあればモチベーションも保てたかもしれない。でも、乱発されるサブクエストや、高コストのキャライベなどをいくらやっても、出てくるストーリーは虚無。というわけで、ストーリーは早々に全スキップするようになった。
ストーリーで引きを作るのって、ゲームシステム改修やフィールド作成に比べれば、低いコストの割にユーザーを夢中にさせられると思うんだけど、そこで惹きつけない! そっかー。
というか、スクエニのNieRスタッフがシナリオを書いてると知った時はややショックだった。そうか、あれはわざとやってるのか……。
ゲーム自体は、目標値が高いのか、色々と排出率が渋い。ただ運営自体は割と信頼できる(日々のメンテ・調整をしっかりやる、DやPがイキってやらかしたりしないなど)と思ったので、お布施課金として3000円くらいのパックを1つ買った。
なおガチャ課金はしない主義。あれはヒトの脳をハックして金を儲ける装置なので。
ただ、6000円くらいの「お得パック」が出た時は、「コンシューマゲームのソフトが1本買えるじゃん」と思ってしまった。ガチャで抵抗が薄れていれば「2連分なら安い」のかもだが、もっぱらコンシューマゲームユーザーとしては目ん玉飛び出ますわ。他のソシャゲでも似たようなもんなんですかね。
他にも、ダメなところを挙げようとすればいくらでも書ける。
- ゲームシステムが古くてつまらない
- バトルのオートが便利なのはいいけど、やる意味があるのかと虚無になってくる
- ストーリーが虚無
- ガチャが渋い
- 必要な周回数がとにかく多い
- サブイベントが同時期に2つ走るのでプレイしててリアルにスタミナ切れする
- 対戦のランクや獲得ポイントの基準が不透明
などなど
そういや、ビジュアル面では満点だったのに、最近になって星3キャラのイラストレーターの画力がちょっとモニャ……ってなったのもややマイナスだった。
やめるけれどもスッキリと
というわけで、ハーフアニバーサリー、高コストキャラ(真暗武器)取得、第2章開始前と切りが良かったので、めでたくやめる運びと相成りました。いかにもコンシューマゲームユーザーのやめ方って感じ。
『リィンカネ』はいいゲームか? と言われたら結構微妙。ビジュアル面やBGMは最高だけど、ソシャゲのUIの参考にしたいとか、ランキング上位のソシャゲをチェックしておきたいという人以外にはあんまり薦めない。
個人的にリィンカネの気に入った点がコンシューマゲーム寄り、ダメだったところがソシャゲ寄りかなという感じ。やっぱりコンシューマとコンシューマ機で出るインディーゲー、買い切りのスマホゲーをやってた方が無難な模様。
でも結果としては、さほど悪感情を抱いたわけでも、心底飽きてやめるみたいなわけでもなく、まあこの辺でやめとくかみたいな終わり方ができたので、そこそこよかったんじゃないかと思っとります。