はじめに
またSPU条件が渋くなったからか、ぼちぼち以前に書いた記事が見られてます。
katakurikatakori.hatenablog.com
ただ、これを書いたのが2021年5月だったので情報がちょっと古い。この時から結構変化したこともあり、変わっていないこともあり、かつ脱出途中だったので、ちょっと現状を整理してみようと。なお、先に書いておきますが脱出できてないです。
楽天経済圏から脱出しようと思ってる人へ
私は、楽天がテンセント資本を入れたことで脱出を始めたんですが、もし「お得なら中国資本が入ってても別にいいや」という人は無理に脱出する必要はないと思ってます。
SPU条件が段々渋くなっているのは確かですが、それでも「ワンストップで手軽に割とお得」が実現しやすい経済圏として、楽天はまだまだ強いからです。
楽天カードのポイント還元率は1%と貯まりやすく、ポイントが使えるサービスも多い。還元率だけなら楽天カードを上回るものも一部ありますが、ポイントって「使いやすいか」も結構大事です。いくらザクザク溜まっても、使わなければ損してるのと一緒ですからね。
楽天ポイントは月々の支払いのキャッシュバックにも使えるし、楽天ペイや楽天証券でポイントを使えば、扱いはほぼ現金と同じようなもの。めちゃくちゃ便利です。
正直、楽天レベルで楽&お得な組み合わせを探すのってそこそこ難しいので、資本云々にこだわりのない人が無理に脱出しようとしても、労力に見合わない可能性が大きいんじゃないかと思います。今のところは。
ただ、今後さらにSPU条件が渋くなることに備えて、「移行先のサービスをなんとなく探しておく」くらいはしててもいいかも。
移行対象
移行を検討したのは以下の7つのサービス。このうち完全に移行できたのが1件、必要最低限の使用に留めたのが3件、移行したけどやっぱり出戻ってきたのが2件、問題ないので継続してるのが1件。しょっぱなから敗色濃厚なんですけど。
- 楽天カード→楽天証券専用に変更
- 楽天ポイント→ほぼ貯まらなくなった
- 楽天証券→まだ得なので使ってるが、移れる準備はしておく
- 楽天市場→完全に脱出
- 楽天銀行→住信SBIに移るも出戻り
- 楽天でんわ→G-Call電話に移るも出戻り
- 楽天モバイル→問題ないと判断したので継続利用
クレジットカード
楽天カードはまだ持ってるものの、主に以下のカードを主力に変更。
メイン:Amazon Prime Mastercard
ブランド:MasterCard
「楽天やめるって言った割にAmazonかよ」って自分でも思う。うん。もともとAmazon Prime会員かつAmazon MasterCardクラシックカードを持っていたので、Amazon専用からメインに昇格という形です。
というのも、リニューアルでAmazon Prime Mastercardの条件が結構良くなったんです。クラシックカード保持者からすると改善、ゴールドカード保持者からすると改悪ですが。
ポイント還元率は、Amazonでの買い物で2%(プライム会員)、コンビニ利用で1.5%、その他加盟店利用で1%となかなか優秀。特にコンビニ利用でのポイント付与率が1.5%になったことで、途中までメイン利用していた三井住友カード ナンバーレス(NL)を使う理由がなくなっちゃってですね…。これについては後述します。
番号などは裏面に記載されていて、ナンバーレスではないものの安心感あり。デザインも従来のダンボールから割と無難なデザインに変更、「Amazonダンボールじゃい!」という圧がなくなりました。ダンボールデザインは実物を見ると結構可愛いんですが、それでもやっぱり主張の強さは否めない…。ちなみに、番号そのままの再発行はオンライン(Vpass)からなら無料でできました。
付与ポイントはAmazonポイント、ポイント移行は基本的にできないので、柔軟性はないです。そこは欠点。当たり前ですがAmazon利用が大前提のカードです。
個人的にはAmazonにも思うところはかなーーーりあるので、最悪Amazonでモノを買わなくなる可能性も視野に入れてはいます。ただ、Kindle本は買うつもり。ハードとしてのKindle自体は結構気に入ってるので…。
サブ:三井住友カード ナンバーレス(NL)
※ほとんど使わなくなった
ブランド:VISA
Apple Payで使えるようMasterCardで発行したのに、その直後にやっとVISAも使えるようになるというズッコケイベントが発生。メインカードがMasterCardなのでこちらはVISAブランドで発行し、MasterCardの三井住友カード ナンバーレス(NL)の方は退会。ブランドが別ならデュアル発行できます。
券面に番号がないナンバーレスカードなので、店頭で出してもちょっと安心だし、デザインも無料カードの割には高級感がある。ポイント還元率は通常0.5%と低いものの、Vポイントはキャッシュバックにも使えるので使い勝手はいい。専用アプリのVpassも使いやすいです。
というわけでしばらくメインを張ってたんですが、Amazon Prime Mastercard登場で、ほとんど使わないサブに降格されちゃいました。
なぜかと言うと、このカードはコンビニ利用(タッチまたはApple Pay・Google Payに限る)で5%還元(200円ごと)と、そこだけ見れば優秀なんですが、私はコンビニをあまり使わないんじゃ~。週1、2のペースでカフェラテでも買うかな? くらい。コンビニ以外の利用では0.5%、選んだ店3つまで利用で1%なので、それならデフォルトで還元率1%~のAmazon Prime Mastercardに集約した方が楽じゃんとなりました。
逆に「平日は毎日コンビニでランチを買う」というライフスタイルの人は、三井住友カード ナンバーレス(NL)をタッチ決済で使用するのが得。この辺は人それぞれですね。
楽天証券専用:楽天カード
メイン→投信積立用に降格。楽天証券で楽天カードを使って積み立てると1%ポイントがつくので、それが続く間は使うつもり。
クレジットカードまとめ
分かる人は分かると思うんですが、メイン・サブともに三井住友カードなんですね。なので管理がVpassひとつで済んで楽。特にVpassアプリは使いやすくてオススメ。
ただ、三井住友カードはやたら不正利用検知の感度が高く、全然不正じゃない利用でも割と止めてくるので(すぐ解除できるけど…)、同じ三井住友系だろうとサブは持っておいた方がいいです。それと、三井住友系カードは利用可能額が合算で計算されるので、やっぱり別の発行会社のカードも予備として持ってた方が安全。
使わなくなったカード
SMBCデビット
これは正確にはデビットカード。iDの中では珍しく即時引き落とし型、iD・VISAデビット・キャッシュカードの一体型、ミドすけがかわいい、とややマニアックなスペック。便利で重宝してたんですが、キャッシュレス決済をほぼApple Payに集約した結果、まあ還元率のいいクレジットカードを使うよね…ということで、残念ながら「かわいいキャッシュカード」に降格。
-
保険が充実しているものの、海外旅行に限る。海外どころか国内ですら全然行かない人間には不要だと気づいたので退会。
JCB カード W plus L
試しに作ってみたんですが、ブランドがJCBというのがネック。近所で使えない店にさっそくぶち当たり、デザインもダサピンクなのでそっと退会。
ネット証券
楽天証券を引き続き利用中。やっぱり初心者には何だかんだ使いやすいです。なにより、楽天カードで積立をすると1%のポイントが付与されるのが強すぎる。ただし、この条件が悪くなる可能性も十分にあるので、いつでもSBI証券に移れるよう準備はしてます。付与ポイントが0.5%になったら移る目安かなと。
三井住友カード×SBI証券陣営が、楽天カード×楽天証券陣営のポイント付与の類似サービス打ち出し&投信引っ越しプログラムを恒久化という、「待ってました」みたいな態度でこっちを見ているので…。
ポイント
無難にdポイントに変更。使用先はメルカリとかホットペッパービューティーとか。ちょびちょびとしか貯まらなくなった楽天ポイントはキャッシュバックなどで消化。
ECモール
楽天市場で買っていたものはYahoo!ショッピングに変更。もともとこの両モールに出店している店舗は多いので、移行は楽でした。ただ、Yahoo!ショッピングは付与ポイントがTポイントとPayPayボーナスに分かれていて面倒くさいんですよ。その点は楽天市場の方がシンプルで分かりやすかった。メインのネット通販でもないし、ついたポイントはほぼ無視してます。
ネット銀行
住信SBIネット銀行のSBIハイブリッド預金(SBI証券と連携した口座)に、楽天銀行の預金をすべて移動した、んですが…。
住信SBIの円普通預金金利は、他の大多数の銀行と同じく、ないも同然の0.001%なものの、SBIハイブリッド預金は10倍の0.010%。そうは言っても0.010%なので、楽天銀行のマネーブリッジ設定時(0.10%)の10分の1です。0.1%っつったらあーた、下手な定期預金に預けるよりずっといいわけですよ。ということで出戻りました。この金利が続く限りはしばらく変えないと思います。ちなみに利子がつくのは3月末と9月末の年2回なので、そこだけ注意。
移行候補としてはあおぞら銀行BANK支店を視野に入れてます。こちらは普通預金金利で0.2%という強さ。ただ、どうも利便性が気になるので二の足を踏んでます。得しようとして手数料で損するとか、手続きが面倒とか嫌ですからねえ。
通話
楽天でんわと同じく電話回線らしいG-Call電話に移行するつもり…だった。が、申込みフォームから送信すると、PHPかなんかのソースがズラズラ~と出てきて、大丈夫かここ? となり、それ以降使わないまま解約へ。フォーム遷移後のソースズラズラ~自体に実害はなかったとしても、印象が悪い。どうも法人がメインのサービスらしく、BtoCにはあまり気を遣ってない感じ。というわけで、不本意ながら楽天でんわ使用を継続中。
通信
楽天モバイルSIMをサブスマホに挿して利用中。これは前にも書いたように、問題ないと判断したのでそのまま。外ではほぼ使っておらず、あくまで緊急時用。
サブスマホに楽天モバイルのSIMを挿していて、個人情報を心配するなら本来は真っ先に切り捨てる対象になる。ただこのスマホ、基本はゲーム用で家から持ち出さないし、メッセージのやり取りや通話もしないので、ひとまず問題ないと判断した。なので楽天モバイルについてはとりあえずそのまま。
おわりに
全然脱出できてないなりに、移れるところは移る・楽天サービス使用を減らす・代替サービスをチェックしておく、などはやってます。
SPU改悪が続くも、楽天経済圏は手軽なのが大きい。「考えるための時間」も貴重なリソースなので、妥協できる範囲であればまだ無理に脱出しなくてもいいのでは、という意見は変わらないですね。
それから、楽天が買収して楽天傘下になったサービスもあるので、楽天が手を広げ続ける以上、完全に逃げ切るのは難しいと思います。例えば、楽天銀行なんかは昔は「イーバンク銀行」でした。実はイーバンク銀行ユーザーだったんですが、いつの間にか楽天銀行に変わっていたという。
私としては、やっぱりテンセント資本が気になるので完全に脱出したいんですが、得なサービス・使いやすいサービスはやめにくいな…というのが正直なところです。